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筆の歴史と特徴 – 一点物工芸師が乏しい知識で調べて語る

甕邨(ようそん)のイラスト覚書
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#### はじめに

工房画房 一点物工芸師 甕邨(ようそん)です。ご来訪ありがとうございます。あまり良くないのですが、私の場合、筆は基本的に細筆だけで描いています。キャンバスのサイズが小さく、イラスト自体も細かいのであまり困らないのです。このため、細筆の消耗が激しいので使い捨ての面相筆を愛用しています。
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大きめの平筆を使うのは最初の下塗り位でしょうか。そこで今回は筆について少し調べてみることにしました。

#### 筆の歴史

筆の歴史は非常に古く、古代エジプトや中国にまで遡ります。

– **古代エジプト**: 古代エジプトでは、パピルスに絵や文字を書くために植物の茎を使った筆が使われていました。これが現代の筆の原型となっています。

– **中国**: 筆の発展において重要な役割を果たしたのが中国です。紀元前3世紀頃、秦の時代にすでに動物の毛を使った筆が使われていました。漢の時代には、筆作りの技術が飛躍的に進歩し、毛の種類や形状に工夫が凝らされました。これらの技術は、現代の水彩筆にも多くの影響を与えています。

– **日本**: 日本でも奈良時代から筆が使われ始め、平安時代には書道や絵画に広く用いられるようになりました。筆の品質が向上し、種類も増え、絵や書の表現力が豊かになっていきました。

#### 筆の種類と選び方

水彩画に使用する筆には様々な種類がありますが、以下の3つが代表的です。

1. **丸筆(ラウンドブラシ)**

   – 特徴先端が尖っており、細かい線描から広い面の塗りまで対応可能。

   – 用途細部の描写やグラデーションの作成に最適。

2. **平筆(フラットブラシ)**

   – 特徴先が平らで幅広。

   – 用途広い面の塗りやストローク効果を出すのに適している。

3. **モップ筆(モップブラシ)**

   – 特徴丸くふんわりした形状。

   – 用途大きな面積を均一に塗る際に便利。

筆の選び方としては、以下のポイントを押さえると良いでしょう。

– **毛質**: 天然毛(リスやイタチの毛)か合成毛かを選ぶ。天然毛は柔らかく、滑らかな描写が可能ですが、価格が高い場合が多い。合成毛は耐久性があり、手入れが簡単です。

– **サイズ**: 描く作品のサイズや細かさに応じて、適切なサイズを選ぶ。大きな作品には大きな筆、小さな細部には小さな筆が向いています。

– **ブランド**: 信頼できるブランドの筆を選ぶと、品質が安定しているので安心です。

#### 筆のお手入れ方法

筆を長持ちさせるためには、使用後のお手入れが欠かせません。以下に基本的なお手入れ方法をご紹介します。

1. **洗浄**: 使用後はすぐに水で洗い、絵具をしっかりと落とします。特に天然毛の筆は丁寧に洗浄しましょう。

2. **形を整える**: 洗浄後は、筆の形を整えてから乾かします。形が崩れると、描写に影響が出ることがあります。

3. **乾燥**: 筆を逆さまにして、自然乾燥させます。直射日光は避け、風通しの良い場所で乾かすと良いでしょう。

#### おわりに

筆ひとつで作品の印象が大きく変わります。自分に合った筆を見つけ、適切なお手入れをすることで、より美しい作品を生み出すことができます。皆さんもぜひ、自分にぴったりの筆を見つけて、楽しんでください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。それでは、また次回お会いしましょう!