#### はじめに
工房画房 一点物工芸師 甕邨(ようそん)です。ご来訪ありがとうございます。
私が販売用のイラストを制作する際には、主にキャンバスボードを使用しています。そのため、最近では水彩紙を使用する機会が減ってしまいましたが、水彩紙には独特の魅力と奥深さがあります。今回は、水彩紙について少し調べた内容をお伝えしたいと思います。
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水彩紙は、その特性によりさまざまな表現が可能です。紙の質感や厚さ、吸水性などが作品の仕上がりに大きく影響します。粗い紙は水彩の特徴を活かし、色のにじみやグラデーションを楽しむことができる一方、細かい紙はより緻密な描写が可能です。また、重い紙は水をたくさん含んでも波打ちにくいので、作品全体の品質を保つことができます。
私が普段使用している水彩紙はホルベインの「ウォーターフォード」です。この紙は非常に質が高く、発色も良いのですが、水彩の工程で時折必要になる「水抜き」には少し向いていないようです。水抜きとは、水を含ませた筆で絵の具を薄めたり、塗り直したりする工程ですが、ウォーターフォードではこの作業があまりうまくいかないことがあります。もちろん、多少は抜けるのですが、完全に抜くのは難しく、時には諦める方が早いかもしれません。現在私はアクリル絵具を使っているので、この工程自体が不要ですが、水抜きが重要な工程を含む場合は、「ヴィフアール」など別の紙を選ぶのも良いかもしれません。
水彩紙の選び方は、目的や表現したい雰囲気によって異なりますが、自分のスタイルに合った紙を見つけることが大切です。私も水彩紙を使用する機会が少なくなってはいますが、いつかまた、この紙を使った作品制作に挑戦したいと思っています。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回もまた、絵具やアートに関する知識を皆さんと共有できればと思います。それでは、また次回お会いしましょう!